フィルターの口径はどれを選ぶ?口径と用途の違い

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製造現場の必須アイテム、カートリッジフィルター。

フィルターは用途に応じて、口径が分かれています。

その中でもよく使うのが「0.2 µm・0.45 µm・0.8 µm」という3つの口径です。

この記事では、フィルターの3つの口径と用途の違いを、わかりやすく整理していきます。

フィルターの特徴を知っておくことで、

「なぜそのフィルターを使っているのか?」

「トラブルが起きたときに、どこに問題があるのか?」

などを理解することができますよ!

なぜフィルター口径が大事なのか?

フィルターの用途は、異物や不溶物を除去するだけに留まりません。

フィルターの口径によっては、以下の役割を持つこともあります。

  1. 無菌性の担保
  2. 製剤の品質確保
  3. ライン閉塞の防止

口径を間違えると、

  • 目的の異物が除去できない
  • 無菌性が確保できない

といった、トラブルにつながることもあります。

だからこそ、口径ごとの用途を理解しておくことが大切です。

0.8 µmフィルターの主な用途(異物除去・前処理)

まずはフィルター口径:0.8 µm

フィルターの口径の中では、比較的粗いですね。


◯フィルター口径:0.8 µmの主な用途

  • 大きめの異物や不溶物の除去
  • 小さい口径(0.2 µm・0.45 µm)のフィルターへ液を送るときの前処理

0.8 µmのフィルターは、主に異物ろ過が目的です。

原薬の製造では、最終ろ過工程に0.8 µmのフィルターが使われる場合があります。

原薬製造の最初のほうの工程は、一般製造エリア(異物管理をしていないエリア)で行われます。そして、最終ろ過工程で0.8 µmのフィルターを通して以降は、クリーンルームでの作業になることが多いです。

0.45 µmフィルターの主な用途(微粒子除去、バイオバーデン低減)

次に、フィルター口径:0.45 µm

注射剤(無菌製剤)の製造では、一般に使われる口径です。


◯フィルター口径:0.45 µmの主な用途

  • 微粒子の除去
  • バイオバーデン除去
  • 後段の0.2 µmフィルターの負荷軽減

注射剤製造では、0.2 µmのフィルターでろ過する前に、0.45 µmでろ過することがあります。目的は、例えば以下の通り。

目的①:0.2 µmのフィルターの目詰まり防止
注射薬液に不溶物が多いと、0.2 µmフィルターはすぐ目詰まりを起こします。そのため0.45 µmフィルターで、不溶物を除去しておきます。

目的②:バイオバーデン除去
0.2 µmフィルターで無菌ろ過をする前に、注射薬液の菌を減らしておきます。EU GMPでは、無菌ろ過を行う前のバイオバーデンの管理基準を、10 cfu/100 mL未満としています。
(参考:ポールフィルター テクニカルノート

0.2 µmフィルターの主な用途(無菌ろ過)

最後は、フィルター口径:0.2 µm

無菌ろ過するためのフィルターとして、無菌製剤では必須アイテムですね。


◯フィルター口径:0.2 µmの主な用途

  • 薬液の無菌ろ過
  • 注射用水を製造するための無菌ろ過
  • エアベントフィルター(供給エアの無菌化)

0.2 µmのフィルターは、注射剤などの無菌製剤では必ず使用するフィルターです。

0.2 µmのフィルターでろ過することで、薬液から菌が取り除かれます。ろ過された薬液は容器に封入されるまで、無菌管理された空間で取り扱われます。

0.2 µmのフィルターは問題なく使われたことを保証するため、完全性試験という試験を行って破損がないことなどを調べています。

比較するとどう違うのか?(用途まとめ)

口径主な用途特徴
0.8 µm異物ろ過、前処理原薬製造では最終ろ過工程で使われることが多い
0.45 µm微粒子除去
バイオバーデン低減
0.2 µmフィルターより前で使って、薬液内の菌を除去する
0.2 µm無菌ろ過無菌製剤の製造に必須
完全性試験を行う

この3つは「どれが上位互換」というものではなく、用途に応じて使い分ける「住み分け」があるのがポイントです。

まとめ

製造現場でよく使うフィルターは、口径ごとに次のように用途が分かれています。

  • 0.8 µm:異物除去、前処理
  • 0.45 µm:微粒子除去、バイオバーデン低減
  • 0.2 µm:無菌ろ過

現場の負担軽減にも、品質面でも、口径選びはとても重要なポイントです。

使うフィルターは製造設計の段階で決まっていますが、その使われている理由を知っておくことで、トラブル対応や新製品導入に役立ちます。

ぜひ知識をつけて、一歩進んだ製造オペレーターとして活躍しましょう!

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