製薬工場では、pH調整槽・中和槽・スクラバー排水・洗浄廃液など、排水処理に関わる工程が必ずあります。
そのため「水質関係公害防止管理者」は、工場の環境担当だけでなく製造オペレーターにとっても価値の高い資格です。
ただし、水質関係公害防止管理者は難易度が高く、第一種の合格率は30.9%(2024年度)。
一発合格はかなり厳しいのが現実です。
そのため、水質関係公害防止管理者は3年計画で確実に合格することをおすすめします。
この記事では、水質関係公害防止管理者を3年かけて合格する戦略と、どの種別を取ればよいかを紹介します。
ぜひ資格取得して、工場の理解や転職に役立ててください!
水質関係公害防止管理者は、3年かけて取ろう!
水質関係公害防止管理者の資格を取得する方法は、以下の2つの方法があります。
- 国家試験に合格する
- 公害防止管理者等資格認定講習を受講し、修了試験に合格する
国家試験で資格取得する場合は、次の5つの科目すべてで合格点を取ることが条件です。
- 公害総論
- 水質概論
- 汚水処理特論
- 水質有害物質特論
- 大規模水質特論
1回で5科目すべてを合格させるのは至難の業で、特に「汚水処理特論」が重い科目のため、一発合格をねらうと心が折れます。
ただし、ここで朗報!
水質関係公害防止管理者の試験では、合格した科目は以降2年間は受験が免除される制度があります。
つまり、3年間で全科目に合格すればOKです。
一発合格をねらわず、3年間で全科目をそろえる戦略がもっとも現実的で、モチベーションも維持しやすいです。
以下では、水質関係公害防止管理者に3年間かけて合格するために、各年の勉強戦略を紹介します。
【1年目】全単元を“網羅的に”勉強する
まず1年目は、5科目を全体的に勉強して、取れそうな科目から合格をねらうスタイルがベスト。
全科目が網羅されている参考書を1冊買って、全体的に勉強しましょう。
1年目の目標は…
- 1科目でも合格できれば十分
- 2科目合格できれば最高!
- 試験範囲の広さや難易度を把握する
- 過去問と出題パターンに慣れる
特に、最初の年は汚水処理特論を取りにいく必要はありません。
取れそうなところを確実に取るのが、3年戦略の成功ポイントです。
【2年目】残りの科目を“集中して”勉強
2年目は、1年目で合格しなかった科目を集中して勉強します。
2年目は1年目の合格分と合わせて、汚水処理特論以外の4科目合格をねらいましょう。
特に水質は深い内容が多いため、総合参考書だけでは理解しきれないことがよくあります。
そこで有効なのが…各論専用の参考書で勉強すること。
全科目が網羅された参考書に比べて科目1つを深く学べるため、理解力が段違いに向上します。
取れなかった科目に集中して勉強すると、本試験で安定して点が取れるようになります。
【3年目】汚水処理特論を“猛勉強”して仕上げる
最終年は、残った”汚水処理特論”に全力を注ぎましょう。
水質関係公害防止管理者の最大の難所が、汚水処理特論です。
その問題数、汚水処理特論だけでなんと25問!
他の科目が10〜15問の中、汚水処理特論だけ重量級です。
1回目で無理に取る必要なし!
- 1年目は様子見でOK
- 2年目で理解を深め、
- 3年目に全力で倒すくらいがちょうどいい
3年計画なら、精神的にも勉強量的にも現実的にクリアできます。
水質関係公害防止管理者は“第一種”を取るべし!
水質関係公害防止管理者の資格は、第一種〜第四種の4種類あります。
取得するのは、第一種がおすすめです。
なぜなら、第一種は他の第二種〜第四種の上位資格だからです。
第一種〜第四種のどの資格が必要かは、事業所の規模によって違います。
| 公害発生施設の区分 | 選任できる資格者の種類 |
| 水質関係有害物質排出施設かつ 排出水量:1万 m3/日以上 | 第一種 |
| 水質関係有害物質排出施設かつ 排出水量:1万 m3/日未満、または特定地下浸透水を浸透させている | 第一種、第二種 |
| 水質関係有害物質排出施設以外かつ 排出水量:1万 m3/日以上 | 第一種、第三種 |
| 水質関係有害物質排出施設以外かつ 排出水量:1000〜1万 m3/日 | 第一種〜第四種 |
(参考:社団法人産業環境管理協会)
上記の表の通り、第一種は水質関係公害防止管理者が必要な、どの事業所でも選任できます。
よって、第一種を取っておけばまず間違いないでしょう。
まとめ:水質関係公害防止管理者は、第一種を3年かけて取ろう!
水質関係公害防止管理者は難関資格ですが、免除制度を活かして3年かけて取るのが最も現実的な戦略です。
- 1年目:5単元を軽く網羅して2科目合格を目指す
- 2年目:残りの単元を集中学習
- 3年目:ラスボス「汚水処理特論」を全力で倒す
- 種別は第一種!
大変な資格ですが、知識がそのまま現場理解につながる“実務力アップの資格”!
また、水質関係公害防止管理者が必要な事業所では重宝される、潰しが効く資格です。
ぜひ第一種水質関係公害防止管理者を取得して、工場の理解や転職に役立てましょう!


コメント